2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

生きるとはアンビバレント(PART8)  ~逡巡がもたらす欅坂46の引力~

私が欅坂46に改めて注目しだしたのは、前職を退職する2019年9月ごろだった。 退職した安堵感はあったが、その後の漠然とした予定は立ててはいたものの、個人的にも社会的にも、将来に対する不安感などを考えれば、件の「心が弱っているとき」だったかもしれな…

生きるとはアンビバレント(PART7)  ~さよなら48グループ、再びの欅坂46~

それらが表現する作品への興味が失われたことに加え、イデオロギーにおいても賛同出来ない方向に向かえば、それらに対する私自身の気持ちが離れるのは無理もなかった。 そして、改めてそれはAKB48に対しても同様である。というか48グループ全体に対してだ。 …

生きるとはアンビバレント(PART6)  ~NMB48の功罪~

『ワロタピーポー』は須藤凜々花卒業後最初にリリースされたが、これは見えないところから石を投げるが如くにSNS等で匿名での誹謗中傷を行い笑う者を「ワロタピーポー」と称して歌詞が展開される。 「どこの誰か名前隠して騒げ!」 「人の群れに紛れ石を投げろ!」…

生きるとはアンビバレント(PART5)  ~NMB48に見ていたもの~

NMB48。おそらく日本の一般論として若く見目麗しい、関西弁話者の乙女たちが、「中央」に対するアンチテーゼという立場をラディカルに表現する、そんなイメージというか期待を込めて当初の私は彼女らを観ていたのかもしれない。私が関西出身であるということも…

生きるとはアンビバレント(PART4)  ~欅坂46で揺れる秋元康への感情…からのNMB48~

制作者への不信感情とその人物が生み出す作品に対する評価は別物と考えざるを得ないときがある。 私が秋元康に対してそれを感じたのは2018年にリリースされた欅坂46の『アンビバレント』という楽曲についてだった。 まず心理学用語であるこの『アンビバレン…

生きるとはアンビバレント(PART3)  ~続・今さら始める48グループ考~

秋元康のことが好きではない、というか信用出来ない。 「管理している大人たちの合理性」に振り回される若者たちの感情の起伏を見せることを「商品化」する構造を作り上げた者たちの中心にして、「鶴の一声」を持っているのが彼だろう。 しかし、その構造に懐疑的…

生きるとはアンビバレント(PART2)  ~今さら始める48グループ考~

48グループの金権性への訝しさの他、まずこの「握手会」については、私はメンバー本人たちに面と向かって会いたいとは思わないので、参加する気にはなれない。 実際にそれに参加したことが無いので、メディアなどで目にする限りでの想像によるものであるが、こ…

生きるとはアンビバレント(PART1)  ~はじまりのAKB48~

「心が弱っている時にアイドルにハマりやすい」 これはプロインタビュアー吉田豪の言であるが、私は「48グループ」に強い興味を持っていた時期がある。 きっかけは2009年にリリースされたAKB48の『RIVER』という楽曲だった。歌詞の言葉の選び方、曲調や演出が、…

オー、ジャパニーズヴィディオゲーム

いわゆるTVゲーム。英語圏ではvideo game。私自身も若い頃から幾度となくそれで遊んできた。 近年はRPGやオープンワールドのものなど、1人用のものばかりやっている。とはいえ、それほどゲームに詳しいわけではない。 ただそんな中、海外で作られたゲームに…

中年の危機とスターの鬱(PART 4)

特に目を引いたのは『サブカル・スーパースター鬱伝』(吉田豪)での精神科医の香山リカへのインタビューで出てきた、サブカル好きの人の「自意識過剰」傾向の話だ。 都市生活における多様な文化の中でニッチな趣味や感覚を持っている人の、社会的、商業的な成功…

中年の危機とスターの鬱(PART 3)

この吉田豪の著作『サブカル・スーパースター鬱伝』(以下、“本書”と表記)、購入した時のことは覚えていないが、単なる興味本位で当初はパラパラと読んで、「才能がある人は大変だな」程度の感想しかなかった記憶がある。 今回読み返してみても、やはり「鬱」に関…

中年の危機とスターの鬱(PART 2)

「サブカルを通っている人間は40歳ぐらいで欝々とし出す傾向がある」というプロインタビュアー吉田豪の言。 サブカル。サブカルチャー。おそらくこれまで数多論じられてきたものであろう。 メインに対してサブというカテゴライズ。定義は曖昧であろうし、公に…

中年の危機とスターの鬱(PART 1)

「ミドルエイジクライシス」 まことに遅ればせながら、最近この言葉を知った。 ググって筆頭に出てきた東洋経済オンラインの記事の冒頭の説明によると、 「人生の中盤に差し掛かり、仕事もプライベートもある程度の経験を積んで、今一度、自分自身を振り返る時…

欅坂46『Live Online,but with YOU!』に見たもの(PART 3)

10曲目『ガラスを割れ!』披露後、菅井を先頭に並ぶメンバーたち。 菅井が語り始める。 今回のライブでおそらく最も大事な部分なので、抜粋ではなく以下に全文書き起こし。句読点などの位置は菅井の話す調子に準じている。 〈はい改めまして、いつも欅坂46を…

欅坂46『Live Online,but with YOU!』に見たもの(PART 2)

2曲目終了、暗転。 そして欅のイメージに合う荘厳なBGMとともに、大きなスクリーンに映像が映し出される。 それは近現代の発展による無機性と時の流れの速さを表現するかのような、都市の夜景を基調とした映像である。知らんけど。 2曲目とはまた異なる場所…

欅坂46『Live Online,but with YOU!』に見たもの(PART 1)

去る2020年7月16日(木)に欅坂46が生配信ライブを行った。 私は『Live Online,but with YOU!』と題されたそのライブを鑑賞した。 そこで私が気になった細かい表情や仕草、そして印象などを挙げていきたい。 レビューの類いのつもりは無く、極めて主観に基づ…

占い師やってみた(3/3)

一度決めたことなのだから、もう少し頑張ってみてはどうだろう、いや、今回の場合の軌道修正は早い方が良いと思ったのだ。何せスッキリしたし、悔しくないのだから、もう頑張る気にもならない。情けない話ではあるが。 私自身の中に「警報」が鳴っている気がし…