欅坂46『Live Online,but with YOU!』に見たもの(PART 1)
去る2020年7月16日(木)に欅坂46が生配信ライブを行った。
私は『Live Online,but with YOU!』と題されたそのライブを鑑賞した。
そこで私が気になった細かい表情や仕草、そして印象などを挙げていきたい。
レビューの類いのつもりは無く、極めて主観に基づいた、ファンにしか分からない戯言だ。いや、ファンが読んでもなんだかよく分からないかもしれない。
楽曲の解説も基本的にはしない。そして画像は無い。テキストのみ。
それでは配信ライブ本編開始前の新二期生6名による「影ナレ」から。
声だけでなく映像もあり。
視聴者は「家」で見ているという想定のもとで、かつ新型コロナ対策のコンプライアンスに準じた内容。だから「飲食物持ち込みOK」などそういったものだった。撮影もしないでくれとのこと。だから画像は無い。無いですよ。無い無い。
欅の新人にありがちのフニャフニャ感はあったが、新人だし年齢も若い、だから拙いのは無理もない。事務的でも問題無い。そもそもファンがそういったことを咎めるのはどうも違う気がする。温かく見守る、それがファンのたしなみだ。知らんけど(1回目)。
そして、ライブ前の「円陣」。菅井が「欅坂」の漢字の総画数は28画だという発言。現在のメンバー人数が28名だという偶然(?)の語呂合わせ、という意味だろう。へー、なるほど。過去には「欅」が21画で1期生が21名ということであったことが想起される。
そういう意味付けが好きなのだな。個人的にはどうでもいい。
あと、円陣で菅井も守屋も、特に守屋が「勝つ」という言葉を使用しがちだと思うが、毎回思う。何に「勝つ」のか。あるいは「克つ」の方なのか。『けやかけ』を観てると守屋はやっぱり「勝つ」か。メディア向けの「キャラクター」ということもいくらかあるのだろうか。まぁいいんですけど。
ここまでで既に小言的なものが多い気がする。ことわっておくが私は欅坂46の、まごうことなきファンである。
少し間を置き、ライブ前の待機画像のBGMが止む。
画面切替わる。
暗闇。
左右から黄色のパトランプが回りだす。
生配信ライブ開始だ。
大型施設などにある貨物搬入出用の上下開閉式の大きな扉のようなものに向かって横並びで立っているメンバーらしき人物たち。カメラに対しては背を向けている状態。
あの印象的な『overture』が流れ出すと共に、扉には流麗なオープニング映像が映し出される。
また『overture』には、ライブ時の歓声音が足されているようだ。
並んでいる人数は数えれば22名。
おそらく新2期生6名がいない状態だろう。
当初より下から幾分かの光が漏れている。
メンバーたちの顔はこの時点ではまだ確認できない。
カメラは動かない。
メンバーたちも動かない。
メンバーたちの顔はここまでの時点ではまだ確認できない。
オープニング映像に歴の浅い期生、数人ごと&50音順にメンバーの名前が表示されていく。
次第に開いていく扉。
場所はどこだろうか。
扉の先はまばゆい光。
真ん中に立っていたメンバーから次第にその光へ向かうように前へ歩を進めだす。
整然と歩を進めて行くメンバーたち。
そして『overture』を聴いていると、どうやらライブ時の歓声音が足されているようだ。
30mほど進んだあたり、そこにあるステージ状のスペースに横長状の数段の階段を上がって、おそらく最初の楽曲のポジションであろう、メンバーが各自移動していく。
ステージ後方にはグループのロゴに使用されている大きな黄緑色の旗と紫色の旗が交差するように立てられている。
並び終わる。
全員が一斉に振り返る。
そして『overture』の最後の音(ドゥン!)で全員が一斉に左胸に右手を当てる「欅ポーズ」。
衣装は、東京ドームのライブでも見た私立の女子高の制服のような、白いブラウスの上に緑っぽい色のエプロンような形状のワンピース(?)。服の種類の名称は私には分かりません。
1.太陽は見上げる人を選ばない
上部のミラーボールの反射光でキラキラと光るステージ。
メンバーはヘッドセットを付けている。
藤吉の笑顔が最初に目に入る。普通の笑顔のはずだが、どこか印象的だ。
他の2期生たちも含め、メンバー全員穏やかな表情。
楽曲の中ほどでメンバーたちが迎え入れるような仕草。そこで新二期生6名合流。
田村の笑顔も印象的。
楽曲の中ほどでステージ上手から下手に走るのは菅井。穏やかな笑顔だ。
意識的になのかは分からないが、そこからの流れの振付けで、肘にグッと力を入れて手を前に伸ばした藤吉。
彼女は自身の「見せ方」みたいなものを確立させつつあるのかもしない。知らんけど(2回目)。
1曲目終了。暗転。メンバー移動。
MCタイム(内容抜粋と私の心の声)
明転。横に一列。菅井真ん中。いつもの「せーの、欅坂46ですっ」の挨拶。
菅井が口を開く。
欅坂46初の配信ライブ楽しみにしていた。コロナ感染者増でまだまだ安心出来ない。対策してライブしますといった内容。
他のメンバーへは菅井がコメントを促す。
小池:ヘッドセットのマイクが頬に食い込んでしまっているせいか、声があまり聞こえず。
小林:自粛期間中も菅井と小林は連絡取り合っていたとのこと。ライブがしたくてウズウズしており、家で欅を熱唱、ダンスもめちゃめちゃ踊っていたり、ファンへのレターメッセージで歌を送ったりもしていた。
田村:自粛期間中に読まずに溜めていた本を読んでいたとのこと。菅井が読んだ冊数を訊ねる。田村はなぜかぼやかす。というか、そもそもどんな本を読んだかではなく、なぜ冊数を訊ねたのだ。
森田:なぜか森田には観てるファンへのメッセージを伝えさせる。まぁいいけど(2回目)。いろんな仕掛けもあるとのこと。楽しみ。コメントは無難に終了。よく出来ました感を出す菅井。まぁいいけど(3回目)。
大園:次にコメント振られるのが丸わかりの菅井への目線と雰囲気。案の定、大園。初ライブだもの、まぁいい(4回目)。そうでなくとも別に構いやしない。
私は以前から「日本におけるテレビバラエティ的原理」に対しては懐疑的なので、いわゆる「噛んだ」っていいし、口ごもったっていい。人間なのだからそんなことはあって当然だ。
ただ、私は台本があろうと無かろうと、こういうMCの際、件の「原理」に準じるかのように、ただ綺麗にまとめようとする様子が見えると気持ちが冷める。
でも欅に関してはそうであろうと無かろうと、私は構わない。むしろ「お決まり」のMCなんて必要ない。
なぜなら私は欅の楽曲とパフォーマンスとライブ演出のファンだからだ。
画面は暗転。
カメラが切り替わる。
動く中型トラックの姿が現れる。
トラック運転席からの視点にカメラが切り替わり、前方には土生の姿が。
トラックが土生を追う。
追われ逃げ惑う土生。
ドラム音がベースのBGMが緊張感を生む。
逃げた先に他のメンバーたちが見える。
そしてポジションに付くように並んでいくメンバーたち。
それをライトで照らしたまま停止するトラック。
最後にポジションに付く土生。
そして流れ出すイントロ。
2.エキセントリック
センター土生。
衣装は変わらず。
場所は1曲目と異なり、いわゆる段の上がった“舞台”ではない。
最初のトラック以外にも複数台の乗用車が四方八方から彼女らを取り囲み、各車がライトで彼女らを照らしている。
菅井キャップ、ちゃんと「たぐい(類い)」と歌ってます。
全員が左足のローファーを脱いで右手で掲げながら回す振付け。
武元がセンターポジションにいるタイミング。
カメラが正面から武元に寄っていく。
武元は曲に入り込んでいるのだろうか、瞬間的に異常な頭の振り方をして、振り終わった直後に少し奇妙な笑みを見せた気がした。
歌詞テロップミス発見、「憶測だらけの伝言ゲーム」 誤)憶測 正)推測
「信じる信じない」あたり山﨑の1ショット。
瞬間的に左口角を上げる不敵な微笑を見せた気がした。
直後の「もうそういうの勘弁してよ」も山﨑。
気が付けば全員、既にローファーを再度履いている。
天井からの複数のスポットで構成されるライト。
円状に取り囲むカメラレールでパフォーマンスを360度映し出す。
そしてまたも垣間見える山﨑の不敵な笑み。
時折、トラック運転席からのカットもスイッチング。
また、メンバーに直接カメラを向けず、メンバーが映る周囲の車の窓ガラスを映すカットも。
楽曲の最後、両腕を上に挙げひらひらと振る印象的な振りの時、アップになった山﨑がまたまた“フウッ”と不敵な微笑。“フッ”ではなく“フウッ”とだ。
ここでの山﨑について、ともすれば平手の雰囲気の「ものまね」をしているように受け取られるかもしれない。
しかし、私はそのようには思わない。
あらゆる文化において、時としてそれまでの常識を超えた表現をする存在が現れる。そのそれまでに無かった“ような”表現により可能性の広がったその文化は、他の者が「敬意」を抱き、「継承」することにより、その次の更なる常識を超えるきっかけとなってゆく。
だから、欅坂46においては、その最初に常識を超えた者(=平手友梨奈)が作ったその場所まで、他の者が一旦辿り着かなければならない。それが「敬意」と「継承」であり、そうしなければ「その先」には進めないのだ。そしてそれは「欅坂46の責務」である。
つまりこれは、平手が見せてきた楽曲を身体に取り込んで一体化し解放させる、あの「アイドル」とは一線を画す姿への「敬意」と「継承」の一環として、今回の『エキセントリック』においては“たまたま”山﨑が、山﨑自身の表現でそれを現出させたかたちなのではないだろうか。異常な首の振り方を見せた武元も同様だろう。
このような、一見「平手っぽい」ことを、近年中に他のグループが行ってしまうと、「ものまね」になってしまうのではないだろうか。
だから、これはある意味、欅の「専売特許」でもあるのだ。
知らんけど(3回目。…もう回数を書くのは止める。面倒くさい)。
また、ここまで観て分かったが、このライブは「無観客」を意識した固定のステージで行うというものとは明らかに異なり、1度しか見ることのできない「映像作品」を“生”で披露する、ということなのだろう。
他の配信ライブをあまり観たことが無いので分からないが、画期的に思える。
これ以降が俄然楽しみになってきた。
2曲目終了。
暗転。
PART2に続く。